宮沢賢治の世界
ウェルカムメッセージ
宮沢賢治というと、〈ああ、雨ニモマケズですね〉とおっしゃる方が依然として多いようです。このコンテンツでは、賢治が書いた童話や詩、短歌などの作品を、朗読や群読などを通して読み味わい、科学・芸術・宗教にまたがる賢治ワールドの多面的な魅力を味わうことをめざします。
宮沢賢治の人となりに親しみを覚える方、賢治の描く、みちのくドリームランドとしてのイーハトーブを旅してみたい方、とくに、歌をうたうのが好きな方・絵ごころのある方・身体表現の得意な方など、賢治ワールドの探検の途中での発見を自分なりに表現してみたいと願う方は大歓迎です。
対象とする人
十代以上の男女30名内外。日本語が読み書きできる人。国文学の素養は必要ありません。
講座の回数・進め方と終了の目途。使用するテキスト。
月一回ごとに、植物・鳥・星などのキーワードを決めて、そのキーワードに沿った賢治の作品を多面的に読みこみます(長い作品は拾い読みします)。 全6回(うち3回はオフ会)で、ひとまず終了とします。 使用するテキストは、次の2冊です。各自お買い求めください。
『宮沢賢治入門』
(分銅惇作・栗原敦編、筑摩書房、1000円+税)
『宮沢賢治万華鏡』
(天沢退二郎編、新潮文庫、667円+税)
ほかに、お手持ちの国語辞典(新しく買うなら、『新潮国語辞典』)
コンテンツの活動内容
オン会
サイト上に、1回ごとのキーワードとそれに関連する賢治の作品名をかかげます。会員はそれによって、あらかじめテキストを読み、解らない語句の意味などを、ひとどおり自分で下調べすることができます。サイトはさらに、あるキーワードが、賢治ワールドではどんな働きをもち、それを味わうことで、読む者の心にどんなエネルギー(勇気・はげまし・愛・やすらぎなど)が届けられるかを伝えます。
オフ会
- 取り上げる賢治作品に関連する二次資料(絵本・音楽・パネルその他)や賢治が影響を受けたとされる人物の文献などを利用した講義。約一時間。
- 質問に答え、感想を述べあう時間。約30分。
- 読の聞きあわせ。個人およびグループによる朗読の発表。約30分。
- メンバー各自による自己紹介 約30分。賢治との出会いは? 一番好きな賢治の作品は?など。
なお、オフ会の資料代(1回につき300円)と会議室利用費(実費を参加人数割りで負担)がかかります。
最後に
「宮沢賢治の世界」、つまり賢治ワールドに入る大事な鍵は,文学・科学・音楽・美術・宗教など幾種類もありますが、その中で私がご案内できるのは、せいぜい、文学と音楽ぐらいです。でも、どの鍵か一つがあれば、あとの分野へは、部屋つづきでカギがなくてもドアが開くようになっていて、その戸口まででしたら、多分ご案内できると思います。できるかぎり、等身大の賢治像をえがいていただき、会員ひとりひとりの生きがいの発見と、会員相互の仲間づくりのために、ささやかなお役に立てたら幸いです。
マイスター
佐藤栄二
1937年生れ。福島県出身。銀行生活のかたわら、2001年までの17年にわたり、宮沢賢治研究会(昭和24年発足、会員数は現在約300名)の会長をつとめました。現在は同会顧問。
定年退職後の1997年より、路傍舎(宮沢賢治に
親しむ寺子屋)を開設し、ミニコミ誌「銀河地人通信」
を月一回発行し、偶数月の第3火曜日(午後1時‐3時)
松戸市にて読書会(出席者約20名)を開いています。
なお、コンテンツ会員向けメールマガジンとして、上記 「銀河地人通信」(A4版で4ページ分に相当。原則として月刊。路傍舎会員向けと同じもの)をお届けします。
←写真は宮沢賢治国際研究大会のバスハイクで種山高原にて